伊藤忠テクノソリューションズ株式会社

ITインフラのアウトソーシングサービス「cloudage ElasticCUVIC」において、サービス解約後のお客様のデータ保護を目的としてBlancco LUNによるデータ消去と消去証明書の発行を提供

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下、同社)は、同社がユーザ企業向けに提供するITインフラのアウトソーシングサービス「cloudage ElasticCUVIC」のオプションのひとつとして、サービス解約後のデータ保護を目的に、Blanccoのストレージ向けデータ消去ソフトウェアであるBlancco LUNによるデータ消去と消去レポート発行の提供を開始しました。本事例では、同社の「cloudage ElasticCUVIC」の概要とデータ消去のオプションサービス化の背景について、同社クラウドサービス企画開発本部 ITインフラサービス企画開発部 ITインフラサービス企画開発第1課 課長 神原 宏行氏と、同じくITインフラサービス企画開発第1課の大塚 謙輔氏にお話を伺いました。

cloudage ElasticCUVICとは?

cloudage ElasticCUVICは、ITインフラ環境およびシステム運用・管理までをサービス化し、月額で提供するアウトソーシングサービスであり、2012年に販売開始し、2013年7月よりサービス提供が始まっています。同社の長年に渡るエンタープライズ分野におけるプライベートクラウドの構築・運用実績に基づき、各種サービスを標準化、ユーザ企業は、自社の目的や規模に合わせて必要なメニューを選択するだけで、インフラの構築から運用までをアウトソースすることができます。神原氏は次のように語ります。

「弊社には、以前から提供しているTechnoCUVICというIaaSのサービスもありますが、cloudage ElasticCUVICは、そこからさらに一歩踏み込みアウトソーシングの分野を狙っています。構築したプライベートクラウドに、お客様のシステムをすべて預けてアウトソーシングいただくまでを、まとめてパッケージング化し、高品質かつ低価格で標準運用していくサービスです。」

cloudage ElasticCUVICのサービスロゴマーク

“サービス解約後のデータ保護までが事前にきっちりとメニュー化されていることが備えとして、サービスを利用されるお客様の安心感や満足感になればと考えています。”

神原 宏行 氏 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社

環境と運用までをタリフベースで提供

企業システムのアウトソーシングは決して新しい分野ではありませんが、cloudage ElasticCUVICでは、プライベートクラウドの構築と運用までがすべて標準化されており、すべてのメニューで金額が明確化されています。神原氏は次のように語ります。

「一般的に、アウトソーシングはブラックボックスであり、『都度見積もり』ということが当たり前です。しかし、cloudage ElasticCUVICでは、私たちが作ったものに対して、運用も仕様として予め定めており、お客様は、タリフベースで提供されるメニューを選択し組み合わせることで、アウトソーシングいただくことができます。」

同サービスは、単にコスト削減だけでなく、ITシステム統合による業務効率化や、システム運用の負荷軽減および品質向上を目指している企業に利用されていると言います。神原氏は語ります。

「cloudage ElasticCUVICは、コスト削減だけでなく、例えば、本来の業務に集中したい、もっと開発のスピードを上げたい、運用の品質を向上させたいなどと考えているお客様に利用されています。」

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
クラウドサービス企画開発本部
ITインフラサービス企画開発部
ITインフラサービス企画開発第1課 課長
神原 宏行 氏

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
クラウドサービス企画開発本部
ITインフラサービス企画開発部
ITインフラサービス企画開発第1課大塚 謙輔 氏

データ消去導入の背景‬‬

loudage ElasticCUVICは、業種を問わず幅広く利用されていますが、個人情報の取り扱いや金融・決済関連の処理用途など、極めて高いセキュリティ管理を要するシステムとして利用されるケースが多く、クラウドということで、通常のシステムと比べて、セキュリティに対して、不安感を持たれるお客様も多いと言います。このようなお客様の期待と不安に応えるべく、cloudage ElasticCUVICでは、サーバのセキュリティ、ネットワークのセキュリティと共に、お客様のデータ保護の観点から、サービス解約後のお客様のデータを消去し、証明書を発行するソリューションが必要になりました。大塚氏は次のように語ります。

「お客様自体も、さらに先の顧客のデータを取り扱われますので、データ自体に非常にセンシティブであり、RFPにも、サービス解約後のデータの取り扱いについてリクエストされるようになりました。単にデータを消去するだけなら、フリーのソフトウェアもありますが、お客様に安心感をご提供するという意味でも、世界的に認められた規格においてデータ消去を行い、証明書を発行する必要があります。」

LUNに対応したデータ消去

また、cloudage ElasticCUVICでは、ソフトウェアによるデータ消去が大前提だったと言います。神原氏は次のように語ります。

「物理破壊によるデータ保護は選択肢にありませんでした。ある特定部分においては、装置を共有していますので、マルチテナントで利用するものを、物理的に破壊することはできません。また、稼働中のシステムを停止することなくデータ消去を実行できることも必要でした。」

さらに、cloudage ElasticCUVICでは、お客様に提供する最小単位がLUNであることから、LUNに対応したデータ消去ソフトウェアが必要だったと言います。

「cloudage ElasticCUVICでは、データを格納する領域を、LUN単位でお客様ごとに個別に切り出して提供しています。一般的には、LUNを共有させるケースもありますが、弊社のお客様はセキュリティに厳しいこともあり、個別に切り出します。そのため、これらLUNに対してピンポイントでデータ消去を実行できるソフトウェアは、Blancco LUNしかありませんでした。」

今後の展望

cloudage ElasticCUVICでは、2013年10月より、Blanccoのソフトウェアによるデータ消去と消去証明書の発行と同時に、Disaster Recovery、ジョブ管理環境、モバイルアクセス、仮想ファイアウォールなどをオプションサービスとして提供しています。今後も、お客様からの要望に応じて、オプションを増やしていく予定ですが、特に、DRの分野の拡充に力を入れていると言います。神原氏は、cloudage ElasticCUVICにおけるデータ消去について最後に次のように語ります。


「cloudage ElasticCUVICでは、お客様のインフラをすべてお預けいただくサービスですので、長期間ご利用いただくケースが多くなっています。そのため、Blanccoによるデータ消去については、あくまでも解約時のデータ保護が目的であるため、継続的に利用されるメニューではありません。しかしながら、サービス解約後のデータ保護までが事前にきっちりとメニュー化されていることが備えとして、サービスを利用されるお客様の安心感や満足感になればと考えています。」

導入成果

サービスの信頼性向上

公的認定を取得した安全なデータ消去

消去レポートの提供

お客様の情報

会社名伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(略称CTC)
設立1972年4月1日
住所〒100-6080 東京都千代田区霞が関3-2-5 霞が関ビル
事業内容コンピュータ・ネットワークシステムの販売・保守、ソフトウェア受託開発、情報処理サービス、科学・工学系情報サービス、サポート、その他
Webサイトhttp://www.ctc-g.co.jp
※サイト内に記載されている社名、製品名またはサービス名は 各社の商標または登録商標である場合があります。
取材日:2014年1月
※本文中の記載されている会社情報やお役職等の情報につきましては、2014年1月現在のものです。

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Blanccoでは、ストレージ・システム上のLUN(論理ユニット)向けデータ消去ソフトウェアである「Blancco LUN Eraser」を無償でお試しいただける評価版を提供しています。ソフトウェアの機能のご確認、消去対象となるストレージ・システム上での動作検証、他社製品との比較検討、データ消去計画の立案などに利用いただくことができます。