ソフトバンク株式会社 / 株式会社環境技研

業務で利用したパソコンのリサイクルを安全かつ効率的に運用

ソフトバンク株式会社(以下、ソフトバンク)は、中古OA機器のリサイクル事業者である株式会社環境技研(以下、環境技研)が提供しているBlanccoのソリューションによるデータ消去サービスにより、社内の業務での利用が終了したパソコンのリサイクルを安全かつ効率的に運用しています。本事例では、Blanccoのソリューション導入前の問題点と、導入後の成果について、ソフトバンク株式会社 情報システム本部 システムサービス事業統括 エンタープライズITサービス部 ユーザフロント課 松本 浩成 氏、環境技研の代表取締役 須藤 研 氏にお話を伺いました。

処理対象のパソコンの管理における問題点

ソフトバンクでは、社内の業務での利用が終了したパソコンのリサイクルを推進していますが、運用しているクライアント環境が大規模であるため、処理対象のパソコンの管理に人的リソースが割かれてしまい、現場の作業が煩雑になってしまうことが大きな負担となっていました。松本氏は次のように語ります。

「以前は、PCの処分はスポット作業であるという認識があり、一定のボリュームの台数(約1,000台程度)をストックし、都度見積もり都度発注を行っていました。そのため、パソコンの管理やリストの作成などの業務に、莫大な時間と労力が必要となり、ストックしたパソコンの処理を実施するためには、リストの作成と確認も含め、発注までに1週間以上必要でした。また、処理対象のパソコンを一定期間、社内にストックしておくことで、帳簿の精度が下がるリスクがあり、社内になるべくストックせずに運用したいと考えるようになりました。」「セキュリティの強化においては、厳格なルール化により問題が発生しないよう徹底することも大事ですが、トレーサビリティを確保して、問題があった際に、迅速に対応し説明責任を果たせる体制を整えておくことも重要だと考えています。」

「セキュリティの強化においては、厳格なルール化により問題が発生しないよう徹底することも大事ですが、トレーサビリティを確保して、問題があった際に、迅速に対応し説明責任を果たせる体制を整えておくことも重要だと考えています。」

松本 浩成 氏 ソフトバンク株式会社

レポーティングにおける問題点

また、ソフトバンクでは、パソコンのリサイクル前に適切にデータ消去が実施されたことを証明するために、消去レポートの作成と管理をルール化しています。しかし、以前の運用では、消去レポートは、処理業務の発注単位でしか提供されないため、社内の資産管理情報との突合や、数字が合わない際の原因究明が、煩雑になっていたと言います。
松本氏は語ります。

「以前の消去レポートは、処理の発注単位で提出されており、台数が多いことから、リストが膨大になり、資産情報との突合業務が煩雑になっていました。しかも、レポートはスタティックなデータとして提供されていたため、例えば、特定のパソコンだけの消去を、私たちが知りたいタイミングで調べるということが、難しい運用となっていました。」

ソフトバンク株式会社
情報システム本部 システムサービス事業統括 
エンタープライズITサービス部
ユーザフロント課
松本 浩成 氏

さらに、この問題を解決する上で、重要なことは、セキュリティのさらなる強化だったと言います。松本氏は語ります。

「ソフトバンクとして重要なことは、単にリサイクルを推進するということではなく、情報セキュリティをしっかりと確保した上で、リサイクルも推進することが求められていました。そのため、単に現場の業務を効率化するだけでなく、同時に、セキュリティを強化する必要がありました。」

株式会社環境技研
代表取締役
須藤 研 氏

Blanccoのソリューションとリサイクルの運用

環境技研は、ソフトバンクがパソコンのリサイクルを推進する上で抱える問題に対して、Blanccoのデータ消去ソフトウェアと消去レポート管理ツールであるBlancco Management Consoleを導入し、処理対象のパソコンの引き取りから、データ消去とリサイクル、消去レポートの作成と提出までのサービスフローを構築しました。特に、消去レポート管理ツールのBlancco Management Consoleを、オンラインで利用できるようにしたことがポイントだと、環境技研の須藤氏は語ります。

「Blancco Management Consoleは、消去の履歴を保存し、管理・分析するためのツールですが、これをWebベースで実現することで、消去レポートを、お客様自身が調べたい時にいつでも、どこからでも確認いただけるようになりました。弊社の消去センターで実施された消去のレポートは、自動的にBlancco Management Consoleにインポートされますので、社内での作業工数も大幅に削減されました。可能な限り人手を介さないオペレーションは、セキュリティだけでなく、効率化の面でも非常に重要です。」

さらに、環境技研は、ソフトバンクの抱える問題点に応えるべく、処理対象のパソコンの引き取りを、小ロットでの運用に変更しました。今では、100台〜200台程度のロットで、パソコンのリサイクルを実施しており、週次の定例業務として運用されていると言います。また、Blanccoのソリューションを選んだ理由として、セキュリティ製品として数多くの認証を取得している点と、グローバルでの導入実績が大きかったと、松本氏は語ります。

「市場には、多くのデータ消去ソリューションが存在しますが、Blanccoは、セキュリティ製品として数多くの認証を取得しており、大規模環境での導入実績も豊富なことから、管理面での効率化だけでなく、情報セキュリティの強化という点でも信頼できると考えました。」

今までに比べて現場の作業負荷が半分以下に

パソコンのリサイクルを、Blanccoのソリューションによる運用に切り替えた成果として、松本氏は現場の負担は半分以下となり、ストレスなく業務を行えるようになったと言います。

「今では、リサイクルを小さい単位で運用していますので、現場のスタッフのストレスも軽減されていると思います。以前であれば、引き取っていただいた後でも、台数が合う/合わないということから、何度もコミュニケーションが発生していました。感覚値ですが、現場の負担は、今までに比べて半分以下になっていると思います。また、表には現れないものですが、現場のスタッフの心理的負担が軽減されたことは、非常に重要だと思います。」

消去レポート管理の効率化

パソコンのリサイクルを、Blanccoのソリューションによる運用に切り替えた成果として、松本氏は現場の負担は半分以下となり、ストレスなく業務を行えるようになったと言います。

さらに、松本氏は、Blanccoのソリューションと環境技研のサービスについて、資産管理情報との突合業務の効率化や、帳簿上のミスの極小化に貢献している点を評価しています。特に、小さい単位で確認できるようになったことが大きいと松本氏は語ります。

「今では、資産管理情報との突合業務については、定例業務として実施できるようになっています。オンライン上で必要な項目を抽出するだけですので、作業自体が楽になりました。特に、1台とか10台とかの単位で、その都度、自分たちのペースで確認できるようになったため、負担もミスも少なくなりました。また、過去に実施したリサイクルについても、私たちが調べたいタイミングですぐに遡って調べられるようになったことは重要です。さらに、一連の業務フローがシステム化されたことにより、『台数が合わない』ということが、ほとんど無くなりました。台数が合わない場合でも、どのパソコンかを、すぐに特定できますので、安心です。この点については、情報セキュリティの強化という点からも非常に重要です。セキュリティの強化においては、厳格なルール化により問題が発生しないよう徹底することも大事ですが、トレーサビリティを確保して、問題があった際に、迅速に対応し説明責任を果たせる体制を整えておくことも重要だと考えています。」

リサイクルを継続的に推進するために

ソフトバンクでは、環境技研がBlanccoのソリューションを利用して構築したサービスフローにより、パソコンのリサイクルの運用面での問題を解決することができたため、このフローで今後も継続的にリサイクルを推進していくと言います。環境技研の須藤氏は、企業がパソコンのリサイクルを推進する上で重要なことは業務効率化にあると言います。

「パソコンのリサイクルを推進するためには、セキュリティの確保だけでなく、お客様の作業負担を最小限に抑えることが重要です。リサイクルを安全かつ効率的に運用することで、本業や、より戦略的な業務に社内リソースを配分できるようになり、結果として、さらなるリサイクルの推進に繋がると考えています。」

導入成果

管理業務の効率化

情報漏えい対策の強化

リサイクルの推進

お客様の情報

会社名ソフトバンク株式会社
サービス開始日1994年4月1日
事業内容移動通信サービスの提供、携帯端末の販売、固定通信サービスの提供、インターネット接続サービスの提供
本社所在地〒105-7317 東京都港区東新橋1-9-1
Webhttp://www.softbank.jp
会社名株式会社環境技研
設立2008年10月
事業内容コンピュータ、中古OA機器及び周辺機器の販売 コンピュータ、中古OA機器のマテリアルリサイクルに伴う業務
本社所在地〒359-0006 埼玉県所沢市所沢新町504-22
Webhttp://www.kankyou-giken.co.jp

導入製品

  • Blancco PC Edition
  • Blancco Management Console

取材日:2015年4月(本文中の記載されている会社情報やお役職等の情報につきましては、2015年4月現在のものです。)

Blancco Drive Eraser 無償評価版

Blanccoでは、データ消去と消去レポートの発行を無償でお試しいただける評価版を企業向けに提供しています。機能のご確認、ハードウェアの認識テスト、他社製品との比較検討などにご利用ください。